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一刻堂の裏方日記

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2011年 05月 24日

調理場という戦場

そろそろ半袖で過ごせる季節がキタ〜!と思えば昨日は1日中、冷たい雨!!!
今日もなんだか寒そうなお天気…。早く来てほしい!暑い季節♪

一昨日の営業が終わって、みんなで焼き肉屋さんの『スタミナ亭』にご飯を食べに行きました。
一刻堂の目の前のお店で、すごく大きな焼き肉やさん!朝6時まで営業されているので、仕事が終
わってもってもゆっくりご飯を食べに行けます♪
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焼き肉ときたら生ビールでしょ!乾〜杯♪
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仕事の後だったから完全に“食べモード”いつもはビールのおかわりなのに、みんなご飯を注文!
おさむちゃん命名!「清川の米どろぼう」この方、米をたくさん食べます。これって特盛り!?
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右は普通ごはん、左は特盛りごはん! どんぶりメシです。
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焼き肉と白ご飯!最強ですね♪

肉を焼きながら大将ブツブツ…!網にのせた肉の置き方や量を、のせた人に注意してました!
「焼き肉をおいしく食べよう!ともっと考えろ!」と…。
その話を春吉のNシェフにしたら、「焼き肉屋さんで肉をちゃんと焼けないヤツは、まかないも
ちゃんと作れんたいっ」と言った事があると言われてました。
なるほど…。我々の仕事は「どれだけ食べ物に真剣に向き合っているか」が大切です。
いつもはお客さんの方ばかり向いているので、1日3回しかとらない自分達の食事はおろそかに
なりがちです。自分達の食事で、自分が食べている食事やその材料、また作ってくれた人の事
などに、ちゃんと向き合っているのか!感じてほしいと思います。

4年前ぐらいに読んだ本を最近もう一度読んでいます。
日本を代表するフレンチの名門の『コート・ドール』のオーナーシェフ、斉須政雄氏が書かれた
書籍、「調理場という戦場」。
調理場という戦場_f0232994_72256.jpg

5年ぐらい前に一度だけ『コート・ドール』に食事に行ったことがあります。
食事が終わり、最後に斉須政雄氏と会う機会に恵まれ、厨房を案内して下さいました。
ピカピカの厨房です。全員で1日に何度も掃除をしている事や、1ヶ月に1回全員で厨房の床を
塗装していて、きれいな環境が当たり前な事などお話を伺いました。
本の中では「汚す速度より磨く速度を上げれば汚れないというだけ」
「掃除や雑用について〜多くのヒントがありますね。掃除や雑用を通じ、考え整理された多くの
体験があとで料理人として自立する上で大きな原動力になっていきました。」
などと書かれています。

あと、「ひとつひとつの工程をクリアしていなければ、大切な料理を当たり前に作る事ができ
ない。大きな事だけをやろうとしていても、ひとつずつの行動が伴わないといけない。
裾野が広がっていない山は高くない。
そんな単純な原則が、料理においても、とても大切な事なんです。
料理人という仕事をしていると、日常生活の積み重ねがいかに重要なことかがよくわかります。」

どんなに忙しい日々を送ってきた人でも、一流の人でも、大切にしてきたことは、小さなことで
もおろそかにしない、日々の起こる色々なことを大切にすること。
面倒な事でも手を抜かないで、丁寧に。実はこういうことこそ難しいと思いますが、それでも
それでもちゃんと向き合いえば、何かを越えられることあるのだと思います。

この本には斉須氏の経験からの熱くて深いメッセージが沢山です。

by ikkoku-dou | 2011-05-24 08:08


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